2021/06/01 16:53

日本の繊維、アパレル業は、川下(販売)・川中(卸)・川上(製造)にわかれています。

製造業がお店やセレクトショップなどの企画(OEM)で製品を作り販売され流通している
それが日本の主な流れになっています。

ではなぜOEMや受けの仕事でなく
発信型のファクトリーブランドを立ち上げたかと言うと
数年前、イタリアのフィレンツェへ訪れた時に遡ります。

フィレンツェはご存知の方も沢山いらっしゃると思いますが、職人さんがとても多い街で様々工房が沢山あります。
フィレンツェだけでなくイタリアは服飾職人問わずガラス職人、鍛冶屋、楽器製造職人、タペストリー職人、木工職人と
職人仕事がとてもリスペクトされている国でもあります。

そのような工房の多い街に訪れ感動したことは
『的確な専門性で商品をピックアップ、工房故に商品のクォリティが高い、製作した人が商品説明してくれる』
これで感動しました。

例えば『この様な用途で、こんな感じの物が欲しい』というと
使用季節やシーン、素材の意味、素材の製作過程、それを製品にするとこんな感じになるなど
プロのコメントが得られます。なので、とても納得して購入できるのです。

その様な環境が日本では薄れかけていると感じ
日本に帰ったらファクトリーブランドを立ち上げようと思いました。

餅屋は餅屋でやはり良い素材や良い物を扱う時は生産者の助言はとても安心すると感じます。
スーパーでも数年前から『生産者の声』や『生産者の写真』を貼るようになり
高級車はエンジンルームに製造責任者のネームが入ります。

作り手側の姿が見えるという事は大切なのだろうと感じます。
熱意や製作した製品の内容など、お客様に伝える事は必要だと感じます。

ワンクッション、ツークッション入ってしまうと、なかなか良さが伝えられない
店頭に並んでいる商品の一つになってしまいます。

製作者側の熱意や思いを伝えられる販売方法は
ファクトリーブランドではないかと思いました。