2021/06/02 14:08
このブログでは、なかなか分からない繊維アパレルの
中身を少しお届けできればと思って書いています。
なぜ高いの?なぜこの価格なの?ファストファッションと専門店の商品の違い
セレクトショップのオリジナルって?
などなど個人的にも疑問に思うことがあるので記事にしていきたいと思います。
・今回は『オーガニックコットン』です。
オーガニックコットンは最近SDGs(サスティナブル)でよく使われるワードになってきました。
オーガニックコットンは、3年間無農薬の土壌をつくりそこで育てたコットンをオーガニックコットンと呼びます。
コットンとオーガニックコットンは何が違うか?と言ったら違いはありません。
通常のコットンは一部地域で大量の農薬や薬品を使い栽培されることがあり
そこから『脱農薬』という形でオーガニックコットンが栽培され始めました。
なので、農薬を使うか使わないかの差だけになります。
農薬を使わない為オーガニックコットンはとても栽培に時間がかかり手間暇がとてつもなく
かかることになってしまいました。
そこで、フランスにあるオーガニックコットン協会がブランド化し現在に至ります。
・加工方法に縛りがあるオーガニックコットン
オーガニックコットンは基本染色したり機能加工はNGです。
染色は重金属を使わない染色、機能加工は糸に樹脂類を使うのでダメとなります。
唯一、染色は重金属を使用せずエコな染色方法と呼ばれている方法で可能となっており
sawtooth roofは自社でその方法で染色しています。
この規定以外で加工されている品物は『オーガニックコットン使用』と上手に表記されています。
ここで言いたいのは『オーガニックコットン製品』でなく『使用』になっています。
オーガニックコットンの加工方法外で加工してしまうと『製品』を名乗れなくなります。
そして、最近ではとても安いカットソーでオーガニックを謳っている品物があります。
これは通常のコットンに5%ほどオーガニックを混ぜ織っている生地を使用していたり
品質チェックで弾かれたオーガニックコットンを使用してる可能性があります。
安価なオーガニック製品は私たち繊維従事者から見ると
大丈夫なのか?と思ってしまうところがあります。
いずれにせよ手間暇かけて栽培され、とても慎重に撚糸され織られたオーガニックコットンは
付加価値が高く肌に優しいことは確かだと感じます。
※オーガニックコットン協会HP